チャプター 262

イザベラは窓辺に腰を下ろし、過ぎ去った日々の記憶に沈んでいた。ほんの束の間、その瞳には本物の切なさがにじんだ。

もし時を巻き戻せるのなら、あのときは別の選択をしていたかもしれない。どれほど大金を積まれようとも、あの金を断っていたかもしれない。

あのころ、ヘンリーの心臓の病は深刻だった。前触れもなく倒れ、何度も死の淵をさまよっていた。

彼女はハーディング家の財産を欲していたが、それと同時に、自分に幸福を与えてくれる健康な夫も欲しかった。ヘンリーのような病弱な男に、どうして自分の望む人生を与えられるというのか。

だからこそ、ヘンリーが幾度となく生死の境をさまようのを目の当たりにした末に、彼...

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